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2017.06.21 (Wed)

ママで社長のコンサルタントが、経営者になって感じた「自分の人生を自分でデザイン」する大切さ

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株式会社meguri代表取締役
TABEL株式会社取締役
杉本 綾弓さん

衣食住、医療、福祉、教育などの人の生活を支える企業や団体の想いをカタチにしてサポートする。そんな活動に取り組むのが、東東京を中心に活動する株式会社meguriです。

元々フリーランスで活動していた代表の杉本綾弓さんは、自身の妊娠を機に、「より子どもと過ごす時間を持つために会社を設立しよう」と決意。経営者になって、「自分の人生を自分でデザインすることが大切」と強く思うようになったと語ります。どんな選択肢も、他の誰かではなく、自分で選ぶ・決める。その変化は、杉本さん自身の人生にどんな影響を与えたのでしょうか?

履歴書を埋め尽くすほどの経験が大きな財産

──杉本さんは10代の頃から様々な業務経験を積まれてきたそうですね。

そうですね。職種で言うと、約20種類は経験しています。16歳でブックオフのアルバイトを始めて、17歳からマネジメントに携わるようになりました。10年間は小売業が中心です。26歳から28歳まではIT業界のベンチャー企業を経験して、その後に独立しましたね。

──20種類! 履歴書に書ききれないほどの経歴ですね。

履歴書だけ見たら、ちょっと問題アリですよね(笑)。ただ、同世代よりも仕事のキャリアは長く、経験した職種や出会っている人数は圧倒的に多い。それが今の事業にも役立っていると思います。

写真:イッサイガッサイ 杉本綾弓さん

「どんな仕事をしているときも、相手の求める成果を出すことにとにかく全力を注いできた」と語る杉本さん

──杉本さんが立ち上げたmeguriでは、どのような事業を展開されているのでしょう?

主に3つあります。1つ目はコンテンツ制作。2つ目はバックオフィスを中心とした業務改善コンサルティング。3つ目は人“財”育成です。

まず、多くの方は「PRをしたいからホームページが欲しい」「名刺がほしい」など、何かしら目に見える形でのコンテンツの制作を要望します。

それは突き詰めていくと「こういうことをしていきたい」「こういう想いを大切にしたい」といった、目に見えない価値を届けたいから、目に見える形にしていきたいということなんですね。

そうやって、組織の話をヒアリングしていく中で、課題や目標を整理していく。そうすると、業務自体の仕組みや人の問題が明確になっていくので、業務改善に入ります。また、仕組みが整っていっても、それを維持するのは人財なので、育成までワンストップで関わりを持つようにしています。

基本的にコンテンツ制作だけで受注することはなく、あくまで包括的に、長期的に伴走できるクライアントにご理解いただいて仕事をしています。最近では、一番の強みである「改善」と「人財育成」の業務ボリュームが増えてきました。

──そうしたコンサルティングに、これまでの経験が生きている?

一番最初に働いた会社で、店舗の損益の見方や、経営、人財育成についての基礎を教えてもらいました。コンサルティング会社での実務経験こそありませんが、とにかく実際の現場を数多く見て様々な実体験を重ねてきたことが、結果的に組織における課題解決や運用パターンの理解につながっていますね。

「みんなが自分の人生の経営者」

──杉本さんが会社を創業したきっかけを伺えますか?

10代の頃から「30代になったら独立しよう」ということだけは決めていて、29歳でフリーランスになったのですが、会社の設立自体は、自分自身の妊娠がきっかけでした。

──に、妊娠ですか?

そうです。フリーでもお仕事はいただけていましたが、妊娠が分かった時に、5年後の自分について考えてみたんです。

写真:イッサイガッサイ 杉本綾弓さん

フリー転身から1年後に妊娠が分かった杉本さん。「そこで5年後の将来を考えるようになりました」

子どもへの時間をたっぷり使いたくて、自分で時間をコントロールしたいから会社員に戻る選択はない。フリーランスとして仕事をしている5年後、会社を経営している5年後……。うん、どう考えても自分ひとりだけじゃ何のサポート体制もないし、仲間と一緒に頑張る方が次にもつながるよね、と。だったら、このタイミングで会社を創ろう、妊娠しているからこそリスクを取ろうと決めて、2カ月後には資本金100円で創業していました。

──これからの人生のために、創業という選択肢を選ばれたわけですね。

振り返ってみると、大変なことをしたなと思うので、あまり人にはお勧めしませんけどね(苦笑)。

ただ、経営者になったからこそ、自分の時間をコントロールできましたし、フリー時代にはできなかった「人に仕事を任せる」ことができたのも大きいです。何よりも感じたのが、「自分の人生を自分でデザインする」ことの重要性で。

──具体的に伺えますか?

会社員の頃を振り返ると、「社内の環境が悪いな」「物事がうまく運ばないな」と感じた時に、「あの人が……」「会社の制度が……」と、大なり小なり、何かのせいにしていた部分があったように思うんですね。

その割に、給料は何をしてもしなくても振り込まれるし、お金の面で独立してやっていけるか不安だから会社に居た。でも今は、良いことも悪いことも全てが自分の責任。

そうなると、自分の不足している点への気付きはもちろん、未経験の仕事に出会ったときも、「どうやったら変えられるかな」「できる方法は何かな」と、今まで以上に解決方法を考えるようになる。時間は誰もが平等。できない言い訳を考えていたら、時間がもったいないじゃないですか。

──言い換えると、自分の人生を主体的に捉えることで、自分自身の中の可能性を追求するようになるわけですね。

“経営”と聞くとすごく特殊な仕事で、特別な人がやっているように思えるじゃないですか。でも、実は家計を考えて家計簿を付けたり、将来の人生設計から逆算して物事を始めたり、そうした何気ない暮らしの延長線上に経営ってある。自分の人生のオーナーは自分自身だから、本来みんな自分の人生の経営者。自分で人生をデザインして選んで決めていくことは、とても大変なことなのですが、誰かや環境のせいにしない今の自分のほうが、自分らしく生きていると思います。

地域のつながりの濃さが、会社と子どもの成長を後押し

──創業して、ご自身の中で成長を感じる部分などはありますか?

独立したことで、会社員の頃以上に高速でPDCA(Plan→Do→Check→Actionの業務改善サイクル)を回すようになったんです。例え経験がないことでも、丁寧に情報を整理して、根本的な問題や何が重要なのかを分解していけば、解決のための仕組みやツールはつくれます。そういう前向きなチャレンジをやり続けているので、結果的に、ありとあらゆるスキルがバージョンアップできている感じです。

写真:イッサイガッサイ 杉本綾弓さん

現在、meguriはイッサイガッサイの事務局にも参加。起業という人生の選択肢を応援している

──meguriとしては、今後どのような展開を考えていますか?

今、新規事業として、文京区の本郷か春日あたりに、“ファミリー”と“ローカル”をテーマにしたカフェを出店する計画を進めています。

家族連れでも入りやすくて、血がつながっていなくても地域の人たちとつながり、家族のような関係になれる、そんな場づくりができたらなと。私自身、そういう関係性を持ちたいと思って、東東京に来たというのもあるんです。

以前は品川区のマンションに住んでいたのですが、「子どもは下町で育てたいな」と漠然と考えていたんですね。それに保育園への入園も、品川区はちょっと難しかったんです。そこで色々調べたら、荒川区は待機児童がゼロだと知りまして。住みやすそうな街もあるし、雰囲気のいい一軒家も見つかった。じゃあもう引っ越そう!と。

──実際に東東京での暮らしはいかがですか?

私の家に大きな植木があるんですけど、それを隣に住むおじいちゃんが育ててくれているんです。子どももすっかり懐いて、毎朝ひとりで「○○しゃん!」って挨拶に行っているくらい(笑)。

それにお祭りの時期になれば、「わっしょい! わっしょい!」って楽しそうにしていて。本当に子どもらしい子どもに育っているな、引っ越して来なかったら違ったかもなって思います。それに新しく立ち上げるカフェも、ご近所づきあいの経験が生きていて。

──ご近所とのコミュニケーションから、どんな影響を受けたのでしょう?

近所によく行くパスタ屋やタコ焼きバーがあるんですね。そこに行くと、お店の方もお客さんも、皆さんが「この前も来てましたよね」「何丁目にお住まいなんですか?」とか、どんどん話しかけてくれて。そこから自然とご近所づきあいが盛り上がっていくんです。

私たちのカフェもそんな風にコミュニティを育てていきたいし、そこで出会った人同士の間でちょっとした日常が彩られたり、新しい仕事が生まれたらいいなと。

meguriは「人間らしく豊かな社会を、次世代に」を目指していますが、人間らしく豊かな社会をつくる組織をサポートすることはもちろん、このカフェも人生を豊かにできることにつながるなと思っています。

──人のつながりは、ビジネスにもプラスになりますか?

東東京でビジネスしている方たちは、下町だからかみんなで協力し合って生活する気持ちが、どこかあるんじゃないでしょうか。

地域の中に入ってしまえば、とにかく頑張ろうとしている人に対しての、“応援団”がたくさんいますよね。何か困っていることがあれば、「詳しい人がいるから紹介してあげるよ」と、気軽に教えてくれる。暮らしていても、仕事をしていても、そうした文化やつながりの深さはこのエリアの味わいだと感じます。

イッサイガッサイも同じで、東東京をキーワードに人と人がつながり、創業をサポートする “応援団”の一つ。事務局として、創業という新しい人生の一歩を踏み出すお手伝いをこれからもしていきたいと思います!

写真:meguri トップ画面

株式会社meguri
2015年、「人間らしく豊かな社会を、次世代に」を目指して創業。衣食住、医療、福祉、教育などの業界を中心とした、QOL(Quality of life)の向上につながる<生活(暮らすこと・働くこと)>を支えている人・組織を、包括的にサポートをする『HOLISTIC DESIGN COMPANY』です。

〒102-0082 東京都千代田区一番町6 相模屋本社7F
http://meguri.co.jp/

TABEL株式会社
植物の力を、給ぶ、得る。{tabel}は日本各地の風土に根ざした薬草文化をリサーチし、伝統茶をはじめとした慈しみの美味しさを紡ぎます。

〒231-0012 神奈川県横浜市中区相生町1-17-1-701
http://tab-el.com/
https://tabeljpn.stores.jp/

この記事を書いた人/提供メディア

イッサイガッサイ 東東京モノづくりHUB

Eastside Goodside (イッサイガッサイ) 東東京モノづくりHUBとは「CREATION IN EAST-TOKYO」を合言葉に、モノづくりが盛んな東東京の「ヒト」と「モノ」と「バ」をつなげて創業者をサポートし、東東京をワクワクする地域に変える創業支援ネットワークです。
https://eastside-goodside.tokyo/

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