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2017.12.15 (Fri)

「30代の僕らはこうして東東京にバを持った」MOI Coffee守田さん+シェアハウス運営者松浦さん|訪問型セミナーSpeak East vol.8(12/12開催) #イベントレポート

写真中央が「MOI Coffee」を運営する守田篤史さん。向かって左が「えんがわ」を運営する松浦伸也さん。右端は今回のファシリテーター、猪田昭一さんです

写真中央が「MOI Coffee」を運営する守田篤史さん。向かって左が「えんがわ」を運営する松浦伸也さん。右端は今回のファシリテーター、猪田昭一さんです

東東京で活躍する方々の仕事現場におもむき、創業の体験談や東東京の魅力をお聞きする訪問型セミナーSpeak East。話題を集める「場(バ)」で仕事の雰囲気を感じながら、各オーナーからリアルな創業体験をお聞きしています。

今回のSpeak East vol.8では、墨田区京島でギャラリーカフェ「MOI Coffee」を運営するプリンティングディレクターの守田篤史さんと、同じく京島でシェアハウス「えんがわ」を運営する松浦伸也さんが登壇。

「30代の僕らが東東京にバを持つ理由」をテーマに、2人がバを持つまでの経緯や物件の探し方、バを持つことで得たものについてお聞きしました。

【日時】
2017年12月12日(火)19:00〜20:30(会場 18:30)

【会場】
MOI Coffee(東京都墨田区京島3-33-9)
https://www.facebook.com/MoiCoffee/

【ゲスト】
松浦伸也 氏(シェアハウス「えんがわ」、すみだ青空市「ヤッチャバ」運営)
守田篤史 氏(カフェ「MOI Coffee」運営)

【ファシリテーター】
猪田昭一 氏(すみだ地域イベントプロデューサー講座 事務局)

【タイムテーブル】
18:30-19:00 会場受付
19:05-19:20 シェアハウス「えんがわ」見学
19:20-20:25 トークセッション
20:30- 交流会

えんがわは地域の憩いのバ

トークセッションの会場となったのは、守田さんのデザイン事務所兼、イベントスペースとして運営されている「MOI Coffee」。2階では活版印刷のワークショップなどを開催することもあります。

夜の7時。参加者が全員そろうと、まずはMOI Coffeeから徒歩2分ほどのところにあるシェアハウス「えんがわ」の見学からスタート。

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松浦さんが運営するこのシェアハウスには、名前の通り、道路に面して小さなえんがわが設けてあります。シェアハウスの住人と一緒に、地域の人もここに腰掛けて、ビールを飲んだりおしゃべりをしたりすることが多いそうです。

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2人がバを持つまでのいきさつ

MOI Coffeeに戻り、いよいよトークセッションの始まりです。まずは、2人がバを持つまでのストーリーをお聞きしました。

守田さんは、もともと企業でデザイナーとして仕事をしていましたが、退職してコーヒーの勉強を始めたそうです。コーヒー豆の知識をより深めるためブラジルに渡航し、帰国後にコーヒー豆の卸しの仕事をスタート。デザインもできることからグラフィックやパッケージなどさまざまな仕事を受けるようになり、プリンティングディレクターという現在の仕事につながったといいます。

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松浦さんは、2011年からシェアハウスの運営を始め、「えんがわ」を含めてこれまでに8軒の運営実績があるそうです。「たくさんの人が関わるにはどうすればいいかをいつも考えています。そのときに大事なのはやっぱり飲み会。皆で食事をするだけで一気に仲良くなれます」と話す松浦さん。えんがわの1階の居間でも、住人や地域の人が集まって、頻繁に飲み会を開いているのだとか。

バを持つにはどのくらいの費用が必要?

将来、バを持ちたいという人が一番気になるのは、どのくらいの費用がかかるかということ。守田さんと松浦さんの場合はどうだったのでしょうか?

長屋の1区画を大胆にリノベーションしたという守田さん。砂壁をはがしたり、階段の位置を変えたりして、約400万円の費用がかかったそうです。内装工事にお金をかけた反面、カフェをたたむ方から5000円で業務用冷蔵庫を譲ってもらうなど、機材のコストはできるだけ抑えられるように工夫。節約できたお金で性能の良い換気扇やオーブンを買うことができ、より理想に近い空間をつくることができたと話します。

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松浦さんは「僕はお金がないので……」と前置きをしてから、手間をかけたり発想を変えたりすることで、コスト削減に取り組んできた経験を語ってくれました。例えば、壁に漆喰を塗るときはイベント化して、友だちに協力してもらったそう。また、水周りもできる限り自分で工事するなど、時間と手間をかけて160畳ほどのスペースをリノベーションした結果、わずか10万円ほどの費用で済んだとか。これには、参加者からも驚きの声が上がりました。

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自分の理想にかなう物件を見つけるには

例え費用が用意できても、物件が見つからなければバづくりは始まりません。

理想にかなう物件を探すコツは、「状況が整うまでジワジワ探し続けること」だと、守田さんと松浦さんは口をそろえて言います。「この1カ月、気合いを入れて不動産巡りをしよう!」などと考えてしまいがちですが、物件を探していると常に発信することで、周りの人が良い物件を教えてくれる機会が多くなるそうです。

守田さんは、物件を1年ほどかけて探したと話します。「事務所を作ろうと思った次の日から、いい物件があったら教えてください、と言い続けていたんです。おかげで、周りの人から色々な物件を紹介してもらえました。MOI Coffeeの物件も、空き家ツアーをやるという情報を知り合いから教えてもらったことがきっかけで、借りることができたんですよ」

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バを持つことで得たもの

トークセッションの最後に、2人がバを持ったことで得たものについてお聞きしました。

「作家のギャラリースペースを運営することで、仕事に直結するパートナーが増えた」(守田さん)。長屋のリノベーション事例として、さまざまな地域から見学に来る人も多く、そういう人たちとの出会いがきっかけで仕事につながることもあるといいます。

一方、松浦さんは、仲間が増えたことが大きな収穫だったと話します。「シェアハウスは趣味でやっているんだよね、と言われることもあります。確かに、家賃収入で稼ごうとしたら、今の金額(家賃1万円)はあり得ない。でも、家賃1万円で部屋を貸すことによって、何かあったときに助けてくれる人が増えるなど、お金以上の価値を得ることができました」

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また、松浦さんいわく「この地域に来てくれるならいい物件を紹介しよう、ということが起こり得るのは、東東京ならでは」。東東京では、地域に積極的に関わってくれる人は歓迎されやすい傾向にあります。東東京でバを持ちたいなら、まずは自分が関わりたいと思う地域を探してみるのがいいかもしれません。

集う、憩う、表現する…皆の理想のバ

トークセッションの後は、2階にあるワークショップスペースです。今回のイベントの参加者は、将来「皆が集まるバ」や、「自分を表現できるバ」を持ちたいと考えている人たちばかり。

MOI Coffeeからほど近いキラキラ橘商店街で購入したコロッケや焼き鳥などの惣菜をつまみながら、バを持ちたい理由や理想とするバのあり方などについて、参加者同士が語り合ったり情報交換をし合ったりする、笑顔あふれる時間となりました!

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この記事を書いた人/提供メディア

イッサイガッサイ 東東京モノづくりHUB

Eastside Goodside (イッサイガッサイ) 東東京モノづくりHUBとは「CREATION IN EAST-TOKYO」を合言葉に、モノづくりが盛んな東東京の「ヒト」と「モノ」と「バ」をつなげて創業者をサポートし、東東京をワクワクする地域に変える創業支援ネットワークです。 https://eastside-goodside.tokyo/

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