2015.12.21 (Mon)
【2016/1/9-30開催!】天井高6mの吹き抜けを使い巨大インスタレーションを制作
惜しまれつつも2016年3月の閉館が決まったアサヒ・アートスクエア。2011年から毎年、公募で選ばれたアーティストが、同施設の全面開放された空間を縦横無尽に使って作品を制作してきた「オープン・スクエア・プロジェクト」も、今回で最後を迎えます。
紙を支持体に、オイルスティックなどを使用した会場制作・インスタレーション作品を展開してきた美術家、佐藤万絵子さんによる作品は、どのようなものになるのでしょうか?
(本ページはご紹介のみです。お問い合わせはイベント主催者様へ直接お願いします)
プロジェクト紹介
絵を描く。私たちは物心つく前から、この行為・遊び・営みに当たり前に慣れ親しんで育った。だから「描くってなんだろう?」と疑問を持つことはほとんどない。だが、あらためて考えてみる。絵を描くことの実感を私たちはどのように得ているのだろうか? およそ18年に及ぶ佐藤万絵子の美術家としての歩みは「描くこと」への思索と実践であった。
本展は、これまでの佐藤の画業を総覧し、新たなスタートを提示する個展である。
紙袋の内側に手の感触を頼りに絵を描いていく初期作。大きな紙に身を沈めるようにして制作されるパフォーマンス的作品。18年の間に展開してきた諸作品の要素を編み合わせた絵画空間が、天井高6メートル、総面積約260m2のアサヒ・アートスクエアのメインフロアを中心に現れ、さらに数週間をかけて佐藤は新たな絵を描き続けていくという。
この試みは、ひとりの美術家の「これまで」と「これから」のドローイング/ペインティングを出会わせるための構築方法の模索であり、その先にはやがて新たな風景が現れるはずだ。そして、文字や植物のように繁茂する絵の世界はすべてを呑み込んでいくだろう。