2015.09.18 (Fri)
家賃ゼロ円! クリエイターを応援するシェアハウスとはどんなとこ?@台東区<不動産屋では出会えない東東京流豊かな住まい方 Vol.1前編>
東京、特に23区内で生活していくうえで一番のハードルといってもいいのが、家賃の高さ。東京以外の地域に比べると、家賃相場のあまりの格差に愕然としてしまいます。
そんななか、高い家賃もみんなで分担すれば怖くない、とばかりに普及してきたのがシェアハウス。金銭面だけでなくメンバー間のコミュニティに魅力を感じて、シェア暮らしを選択する人も増えてきました。
そこで今回の特集は、進化し続けるシェアハウスのなかでも、東東京ならではのクリエイティビティにあふれる個性派物件に注目! Vol.1ではクリエイターに「家賃ゼロ円」で居場所を提供する「TOLABL(トラブル)」を紹介します。一体どうやってゼロ円で成り立っているのか。果たして事業プロデューサーが描く将来の姿は!? まずはどんな暮らしぶりなのか、ちょっとのぞいてみることにしましょう。
4階建てに5人のクリエイターが住む
「TOLABL」があるのは東浅草2丁目。漫画「あしたのジョー」の舞台にもなった泪橋から徒歩10分ほど、表通り(吉野通り)から少し引っ込んだ場所に立地しています。2014年7月に入居を開始し、1年が過ぎたところです。
現在の居住メンバーは、アーティストやラジオパーソナリティ、ウェブエンジニア、ハードウェアエンジニア、コミュニティデザイナーの5人。開業前の入居募集にはなんと101人の応募が殺到したそうです。
建物は4階建て。1階がアトリエに利用できる共有スペース。2階と4階に居住者向けの個室、3階には共有のリビング・ダイニングと和室を配しています。屋上はウッドデッキ仕上げで、東京スカイツリーが望めます。
1階のアトリエスペースは広さ約35平米。作品の制作などの作業や、イベントスペースとして利用できます。プリンターやプロジェクターはもちろん、3Dプリンターやメンバー所有の旋盤加工用の工具など、ちょっとした試作品であればつくれてしまう恵まれた設備がそろっています。
気になる個室は、広さ約11平米から19平米のワンルーム4室。一番広い部屋は、2人用のドミトリーになっています。3階の和室は、居住メンバーの知り合いであれば宿泊も可能。宿代の代わりに、トイレットペーパーなど消耗品の補充や、お風呂掃除などのちょっとしたお手伝いをお願いしているそうです。
壁一面をキャンバスに
TOLABLではクリエイターを巻き込んで、さまざまなプロジェクトが進行しています。1階入り口のガラスや階段の壁、至る所にペインティングが施されています。これは「TOLABLジャングル絵巻」というプロジェクト。
このほかにも、クリエイターの企画を実現するためのクラウドファンディング会議や、ウェブ開発スクールの企画、クリエイターの商品を販売するオンラインショップの計画などが並行して動いてます。
このシェアハウスを企画・運営するのは、渋谷区神宮前にある創業7期目のベンチャー企業。企業のコンサルティングや自転車シェアリングなどの事業を展開しています。そのなかでは異色にも見える家賃0円のシェアハウス事業は、一体何を目的にしているのでしょうか? 後編ではプロデューサーへの取材を通して、その謎に迫ります。
9月特集:不動産屋では出会えない東東京流豊かな住まい方
詳細情報
名称 | ■クリエイターズシェアハウス「TOLABL」 |
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住所 | 東京都台東区東浅草2-17-11 |
URL | |
その他 | ○電車 JR・日比谷線・つくばエクスプレス 南千住駅から徒歩12分 日比谷線 三ノ輪駅 徒歩15分 銀座線 浅草駅徒歩20分 ○バス 浅草駅松屋前のりば 南千住行き 東42甲系統 コミュニティバス めぐりん 北めぐりん 東浅草二丁目降り場下車 徒歩1分 |