2016.02.09 (Tue)
【募集終了】日本橋・馬喰町、多様性あふれるクリエイターの「るつぼ」に飛び込もう!
大型開発の隙間で空洞化が進んでいた日本橋、馬喰町周辺。2003年から7年間続いたアート・デザイン・建築の複合フェスティバル「CENTRAL EAST TOKYO(セントラルイースト東京、CET)」で、古い雑居ビルに活力が吹き込まれ、アートギャラリーや若き実業家のスタジオが増えてきました。新旧の文化が融合するクリエイティブな魅力に満ちています。
そんなCETの中心地で、2011年にスタートしたシェアスタジオが『Creative Hub 131』です。さまざまな分野で活躍するアーティストやデザイナー、編集者、建築家、コンサルタントが集まるスタジオで、いま新しい入居者を募集しています。
アーティストが自らのセンスで改修・運営
このビルを手がけたのは、アーティストの新野圭二郎さん。「クリエイターには、多様性と自由度の高い場所が必要」と、ジャンルの異なるクリエイター仲間と一緒に、半年かけて一棟丸ごと手作り改装しました。
1階にはギャラリー、2階〜6階はシェアスタジオ。3階には、まちに開かれた共同食堂『社員食堂Lab.』(関連記事)があって、毎週のようにイベントやワークショップが開催されています。そこに集まる人は、学生、OL、会社員、クリエイター、地元の旦那衆、美術関係者……と、世代も職種も人種もさまざま。上階に拠点を構えるクリエイターとの交流もあり、新しいアイディアやプロジェクトを生み出す、ゆるやかで豊かなコミュニティが生まれています。
人の集積から生まれる新しい可能性
今回、入居者を募集しているのは、新野さんが拠点としていた地下1階のスタジオと、5階のシェアスペース。地下へは1階からハシゴでアクセスします。ギャラリースペースの片隅から降りていくと、天井高のある約50平米の広々としたスーペースが広がります。
ヨーロッパでの生活経験があり、アーティストとして活躍する新野さんは、「帰国後、この東京で、いかに多様性のある空間を作るかがテーマでした」と振り返ります。
ビルにはエレベーターがないため、上階にアクセスするためには、階段で各階を通らなくてはいけない構造です。不便さはあるけれど、各フロアに拠点を構えるクリエイター同士の交流が自然と生まれる利点もあります。
もともとは「地域密着型にするつもりはなかった」という新野さん。オープン直前に東日本大震災が発生したことを受けて、「地域」や「コミュニティ」の必要性と向き合わざるを得なかったと言います。
「近代以前はひとつだった事が、分業化、細分化が進んで、それぞれの分野が行きづまったのが20世紀だったと思うんです。ここでは多様性と自由のある空間を作ったことで、ジャンルの異なる人たちが出会い、新しい仕事やコミュニティが日々生まれています」
プロフェッショナルが刺激しあう環境
こうした実験的な試みが成功したのも、日本橋という立地が大きかったのだと、新野さん。「日本橋は日本の商業と文化の中心地だった歴史があるので、もともとトレランス(寛容性)の高い土地柄。だからこれだけ多様な人間が集まって新しいことをはじめても、受け入れられたのだと思います」と説明します。
各フロアにはまったく違う職種のクリエイターや起業家が入居。デザイン事務所「ベクトカルチャー」や戦略コンサルティングサービスの「シュハリ」、日本各地の芸術活動を記録する「Art Autonomy Network」などアート・クリエイティブ関連の幅広いプロフェッションが集結しています。同じく新野さんがプロデュースを手掛ける隣りのビル「PUBLICUS」にも、さまざまな専門分野を持つ入居者が集います。
「自分の領域を広げたいと思っている方、パブリックマインドがあって、多様性に寄与できる、おもしろい活動をしたい方を是非お待ちしています」(新野さん)