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2013.10.21 (Mon)

ヒガシ東京手仕事探訪 vol.1―台東区谷中・ステンドグラスのアトリエ「nido」

-山手線「日暮里」駅を出て徒歩6分。谷中だんだんを下り、谷中銀座を抜けて右に曲がると道の脇に小さな看板があります。

その看板の指す、建物と建物の隙間に伸びた小さな路地を入っていき、奥まったところに見えるのがこのお店です。ステンドグラスによるハンドメイドのランプ、鏡、オーナメントなどを制作・販売している、アトリエ「nido(ニド)」を訪れました。

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(写真:入口前にはnidoと入った可愛いポストがあります)

遠くは鹿児島からも訪れる手作りステンドグラス店

2004年7月、大家さんが洋裁教室として利用していた空間を借り、nidoは開店しました。アトリエとお店を兼ねたスペースでは、入口すぐの部屋に並ぶステンドグラス作品の販売や展示会、そこから少し奥にある工房でのワークショップ、そして建具に使えるオーダー品の制作などを行っています。

遠くは鹿児島からもお客様が来るようで、1度来た遠方からのお客様が「今度はワークショップをやりたい」とチラシを持ち帰り、後日予約の連絡が入ることも。nidoは、そんなお客様との交流のあるアトリエです。

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(写真:玄関をくぐるとすぐステンドグラスが迎えてくれます)

10年目に入る活動を通して、自然と結ばれた谷中との繋がり

nidoを運営するのはステンドグラス作家の矢口恭子さんと真野江利子さん。谷中にこのアトリエを構えてから今年で10年目、街とのつながりは自然と豊かになっていきました。

「谷中では頻繁にイベントが開催されます。谷中芸工展や古本市といった街全体を歩いてもらえる機会があり、そういうコミュニティができあがっているので、自然と繋がることができました」(矢口さん)、「イベントの地図を見て、『新しいお店ができたんだね』なんて分かるので、お店を出す人同士が知り合いやすいんじゃないかなと思います」(真野さん)。

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(写真:ハンドメイドのランプや手鏡、素敵です)

「例えば、谷中にはtokyobike(トーキョーバイク)という自転車屋さんがあるのですが、そちらの看板を作ることにもなりました」(矢口さん)。決して意識的にそうしてきたわけではないけれど、イベントによって生まれた繋がりがnidoとしての活動以外に地域での活動にも繋がっているようで、「そういう意味では地域に密着できているのかもしれませんね」(二人)。

この秋はイベントと出版で大活躍

自分たちの活動と地域での活動、それを意識することなく両立しながら続けてきた9年間。10年目を迎える今年、11月7日にはステンドグラス作りを紹介した初の書籍『おしゃれなパリ風 自作ステンドグラス入門』(著者:nido/発行:世界文化社)が発売されます。

その出版に合わせて10月19日から、ブロカントシャンデリアの展示販売会をアトリエで開催しており、1度足を運ぶにはタイミングのいい機会です。この素敵なアトリエ「nido」にぜひ遊びに行ってみてください。

詳細情報

■nido

所在地:東京都台東区谷中3-13-6
電話&FAX:03-3824-2257
営業時間:11:00~19:00(定休日:水曜)
HP:http://homepage3.nifty.com/nido/aboutnido.html

(文・写真/新井優佑)

この記事を書いた人/提供メディア

新井 優佑

インタビュアー/ノンフィクションライター。WEBマガジンやオウンドメディアの運用、寄稿をしています。出版社でスポーツ雑誌編集とモバイルサイト運用を担当したのち、独立しました。2014年は、手仕事からデジタルファブリケーションまで、ものづくりの記事を多く作成しました。1983年東京生まれ。

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