2014.08.20 (Wed)
こだわりの街、こだわりのクラフトビール<夏を涼しくする逸品 Vol.3>
こんにちは!下町のお酒事情探求中のライター、井上です! 夏も真っ只中。暑い夏を少しでも涼しくしたいと思いませんか? そんな方のために8月は東東京ならではの「夏を涼しくする逸品」をVol.1からVol.4で週替りでご紹介!
Vol.3は台東区谷中の「ビアパブイシイ」をご紹介します。
うだるように暑い日曜日の昼下がり、広い窓から日が差し込むパブで冷えたビールを飲むことができたなら。もう何もいらない、とおっしゃるご同輩も多いだろう。しかし!そう決めるのはこだわりのクラフトビールを飲んでみてからでも遅くはない。
ビアパブイシイは、谷中ぎんざ近くのよみせ通りにあるパブ。店主の石井寛之さんが選びぬいた国産のクラフトビールを味わえる店だ。クラフトビールとは、小規模な醸造所で職人の手によって造られるビール。1994年の酒税法改正により日本各地で誕生した地ビールの進化系だ。店では樽で仕入れてサーバーで注ぐスタイルで、常時4種類の個性的なクラフトビールを提供する。鮮度を最優先し、たくさんの樽を置くことはしない。この日は菖蒲の香りが爽やかな志賀高原ビールのホワイト!やヤッホーブルーイングのインドの青鬼などが並んでいた。「樽が終わったら次の種類をサーバーにつなげるので、いつも同じビールが飲めるとは限りません。一期一会ですね」と石井さんは笑う。
「ビールビール!」と言わせるおつまみ群
脇を固めるおつまみには、定番のフィッシュ&チップスのほか、ナスのヨーグルトマリネ、セロリのピクルス、豚のリエットなどビールにぴったりのものがラインナップされている。「こだわり」という印象を強く感じるが、「近所の八百屋さんに行って、並んでいるものでメニューを決めるんですよ」とベテラン主婦のような発言。「素材に強いこだわりはない」と言いつつも「まっとうなものをまっとうに調理したい」と語る。そんな店主の言葉からは、肩に力が入っていないけれども一本筋が通っている、東東京で商売をする人ならではの空気を感じる。
下町の「Public Space」
そんな石井さんの人柄が客を呼ぶのか、お客には常連が多いという。「近所の人が8割くらい。隣どうしで会話が始まっていることも多いですね」。「まさに街のパブ(Public)の役割を果たしていますね」と水を向けると、「居酒屋や焼き鳥屋と同じポジションですよ。みんながハッピーになれる場所でありたいですね」。ドアも店主も常連も開放的な下町のパブでは、「暑いね」という言葉さえ会話の糸口になり、ハッピーな時間をもたらしてくれるものになるのである。
なお、石井さん情報によると、最近東東京にもクラフトビールを扱うパブが増えているそう。「西浅草のカンピオンエールさん、墨田区横川のMiyata beerさんは醸造し、そのまま店でサーブするブルーパブですしね」とのこと。この夏は、こだわりエリア東東京でクラフトビールを飲んでみるのも“粋なもんです”よ。(日暮里で暮らした木村伊兵衛風に)
8月のおすすめ【夏を涼しくする逸品】記事アーカイブ
Vol.1:背筋がゾクッ!お寺で幽霊画ばかりの展示会。さらには怪談の落語まで!
Vol.2:暮らしに寄り添う納涼の逸品「江戸すだれ 田中製簾所」@台東区千束
詳細情報
名称 | ビアパブイシイ |
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住所 | 東京都台東区谷中3-19-5 結城ビル1F |
URL | |
その他 | メニュー: インドの青鬼(ヤッホーブルーイング/長野・軽井沢) 1パイント¥1,000 ハーフパイント¥600 ホワイト!(志賀高原ビール/長野・山ノ内) 1パイント¥1,100 ハーフパイント¥650 フィッシュ&チップス ¥1,000 セロリのピクルス ¥300 ナスのヨーグルトマリネ ¥500 豚のリエット ¥500 ※ビール、フードともに日替わりです。キャッシュ・オン・デリバリーシステム。 URL: http://www.beerpub-ishii.com Facebook: https://www.facebook.com/beerpubishii |