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2014.04.28 (Mon)

三ノ輪に新スペース「undō」が誕生。運営者は編集者、写真家、神主、日本語教師ら多彩なメンバー

荒川区と台東区の狭間、路面電車の「都電荒川線」が走っていたり、ジョイフル三ノ輪という下町らしい大きな商店街がある三ノ輪。
この三ノ輪に、新しいスペース undō(運動/ウンドウ)が誕生します。今週5月1日(木)にオープニングを迎えるということなので、皆さんにご紹介します。

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三ノ輪では周辺に、space dikeという工場をリノベーションしたギャラリーや、本ウェブサイトでもご紹介したカンガルーホテルのようなバックパッカー向けの宿、あるいは山谷の写真を取り続ける写真家 新納翔さんなど、注目すべき活動が増えつつあり、今回のundōのオープンでさらに盛り上がりそうですね。

三ノ輪に誕生!新スペース「undō(運動)」

undōは、地下鉄日比谷線「三ノ輪駅」から徒歩3分の場所にある、3階建てのビル。1階が店舗となり、ギャラリー、カフェ、イベントスペースなど様々な使い方が予定されています。運営メンバーはとてもユニークで、編集者、写真家、神主、日本語教師という面々。

undoの入り口
undōの入り口。

今回はその中から編集者の川村庸子さんにundōがどのような活動を行うのか、お話をお伺いしました!

なお川村さんは元々、渋谷の街全体を大学のキャンパスに見立て活動する「NPO法人シブヤ大学」の企画・運営やジャーナルタブロイド誌「GENERATION TIMES」などの企画・編集・執筆をASOBOTのディレクターとして手掛けてきた方。

「新鮮な経験を生み出す場所になりたい。」

ーーこの度はスペースのオープン、おめでとうございます!まず、undōはどんなスペースなのか教えていただけますか?

undōは、白くて小さな一棟ビルです。もともと20年ほど、まちの自転車屋さんだったそうです。3階建てのビルの3階が倉庫で、2階はキッチン、1階が店舗となっています。

ーーどんなスペースを目指していますか?

アートやカルチャー、暮らしのことなど、ジャンルや文脈にとらわれない自由な展示やイベントを行うスペースを目指しています。
編集者、写真家、神主、日本語教師というバラバラのバックグラウンドのメンバーではじめるので、そのときどきのメンバーの興味や出会いのエネルギーを大事に、新鮮な経験を生み出す場所になっていきたいです。

3階建てのビル。1階が店舗となる
3階建てのビル。1階が店舗となる。

ーーカフェ、ギャラリー、イベントのような使い方を予定されているとのことですが、それぞれどのような内容を予定されていますか?

1階店舗の白い壁には写真やイラスト、器などの展示を行います。場合によっては購入もできるようにします。

ときおり週末には、20名ほどのイベントを行う予定です。イベントは例えば、大学院に通う友人たちに研究内容を教えてもらう勉強会や、ギター1本や声だけを使うだけのシンプルな音楽会、暮らしのものをつくるワークショップなどを行っていく予定です。

通常の時間は、カフェ・バーを行います。
メンバーが見つけてきた、チョコレートのような香りの珈琲や、食感の変わったマスタードや無添加ソーセージ、自家製ティラミスアイスなどを数百円のお手頃価格でお届けします。お酒が充実していますね。また、日本語教師が台湾で暮らしていたこともあり、中華料理が得意なので、牛肉麺や香り高い台湾茶などもあります。

リノベーションの様子。工事は夜にまでおよぶ
リノベーションの様子。工事は夜にまでおよぶ。

「このまちに根を下ろすイメージが湧き、三ノ輪にしました。」

ーーなぜ三ノ輪でスペースをはじめようと思ったのですか?

もともと私が、ASOBOTという企画・制作会社で働いていたのですが、ふと「辞めよう!」と決めまして、決めたはいいものの、次の身の処し方がずっと湧かなかったんですね。海外に出るか、大学に入るか、転職なのか…。そのとき、ある人に「なんで自分ではじめないの?」と言われて、「ああ、そうだよな!」と思い、自分でやることにしました。

そのときに起業というよりは、拠点を構えながら人と関わっていけたらいいなと思い、理由はそれぞれ異なるのですが、現在の他のメンバーも「お店をやる」ことに興味を持っていたので、一緒にはじめることにしました。

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三ノ輪という立地にしたのは、やるならまっさらな場所ではじめたいと思ったからです。近年、EAST TOKYOが力をつけてきていますが、やはり浅草や馬喰町、蔵前、入谷、北千住など、特定の地域。そして、やはりそれぞれの地域の特色が色濃くあるなと思います。

そのなかで、三ノ輪だけは、ぽっかりとエアポケットのように、カルチャーがあまりないんです。でも、実際に物件を見て、まちを歩いてみたら、都電がのどかに走り、あちらこちらに銭湯があり、小商いが元気な商店街がある。なんて気持ちのいいまちだろう!と思い、このまちに根を下ろすイメージが湧き、三ノ輪にしました。

オープニングは展示、ミニライブ、カレーイベントなど。通常営業のカフェ・バーは23時まで

ーーオープニングイベントについて教えてください。

三ノ輪という土地に馴染みのない方も多いと思うので、ぜひゴールデンウィークに足を運んでいただきたいなと思い、5/1(木)にOPENします。

オープニングではメンバーであり写真家の芹川由起子の展示、5/2(金)には岡山在住のトイピアニストの木太聡の「トイピアノ・ミニライブ」、5/5(月)には東京マサラボーイズによるカレー運動会という名の2種のスパイスカレーを楽しめる会を行う予定です。

5月の展示一覧は、ホームページにまとめているのでそちらをご覧ください。

http://minowa-undo.tumblr.com/tagged/event

写真家 芹川由起子の個展「und?」は2014年5月1日(木)-5月22日(木)で開催
写真家 芹川由起子の個展「undō」は2014年5月1日(木)-5月22日(木)で開催

ーーそれでは、最後にLwP magazineの読者のみなさんに一言、どうぞ!

まだまだできていないことだらけですが、「運動/ウンドウ」という名前の通り、とにかく動き続けて、動きながらどんどんよくなっていきたいと思っています。ぜひ、みなさんもこの運動の一部になっていただけると嬉しいです。

ーー川村さん、ありがとうございました!

5/1のオープンに向け、undōは目下、リノベーション工事が進んでいます!スペースの出来上がりは皆さんの目でぜひ確かめにいってみてくださいね!オープニングのさまざまなイベントや通常営業のカフェ・バーは皆さんに新たな出会いを提供してくれるはずです。

この記事を書いた人/提供メディア

Hiroyuki Imamura

東東京マガジン編集長。毎日を旅のような日々を送りたいと思っていたが、たくさんの人と出会い、たくさんの場所へ行く日々はいつの間にか旅のような日常になりつつある。東東京のトピックスで特に関心が強いのは、主宰者の人となりや独自の工夫が反映されたプロジェクト。まちづくり会社ドラマチックの代表社員。

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