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2018.05.09 (Wed)

ゴールは創業だけじゃない!? 可能性を一緒に模索する「東東京応援団」

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東東京応援団
(写真左から)杉本綾弓さん、草野明日香さん、石山尚実さん、今村ひろゆきさん

イッサイガッサイ東東京ものづくりHUBから誕生した有志のプロジェクトチーム「東東京応援団」。「お互いの応援団になろう!」を合言葉に昨年末から活動を本格化させ、月1回のペースで企画を開催しています。主だったメンバーに集まってもらいました。

草野さんと石山さんは、イッサイガッサイの主催で昨年開催した「台東スタートアップ創業スクール」の受講生。このスクールへの参加をきっかけに、応援団員として活躍し始めました。これまでの創業インタビューにも登場した杉本さん(記事:ママで社長のコンサルタントが、経営者になって感じた「自分の人生を自分でデザイン」する大切さ)と今村さん(記事:愛着が持てる街でドラマチックな職住遊近接ライフを!)は、イッサイガッサイの中心メンバーでもあります。

東東京応援団としての活動の内容や、創業支援を前面に掲げるイッサイガッサイとの違いについて、話を聞きました。

自分の興味を企画にする

──草野さんと石山さんは、どういうキッカケで東東京応援団に関わるようになったのですか?

草野さん 私は生まれも育ちも墨田区。新卒で大手鉄道会社に就職して、営業や開発部門でイベント企画やフリーペーパーの制作などを手掛けてきました。入社7年目の2017年に退職して、フリーライターとしての活動を始めました。

そんなタイミングで創業スクールを知り、「場づくり」というテーマにピンと来て参加しました。お酒が好きで、将来はスナック的な場を持ちたいな、と思っていたこともあって。 スクール終了後に講師だった杉本さんに誘われて、応援団のお手伝いをするようになりました。

石山さん 私も仕事を辞めたタイミングで時間があったところに、創業スクールを知りました。といっても起業するつもりはなく、創業する人はどんな気持ちでどういう準備をするのだろう、という興味から受けてみました。場づくりやイベントをやってみたかったので相談してみたところ、応援団に加えてもらいました。

──2人とも、勤めを辞めて次のステップを探している時期なのですね。応援団では具体的にどんなことを?

杉本さん 今のところ月1回のペースで、テーマを決めて語り合うラウンジを開催しています。それぞれがやりたいテーマを手掛けることもあれば、人のテーマを応援することもあります。

石山さん 創業スクールが終わった直後に開催した「5年以内に起業したい人集まれ!ラウンジ」で、山谷エリアにある商店街のキーマンに出会って盛り上がり、山谷ツアーをやろう!ということに。迷わず手を挙げました。それまで山谷という場所には行ったことがなかったので、下見に行ってプランを考えて、と。

ツアーで回るお店との調整など、1人だったら全然実現できなかったと思います。今村さんや綾弓さんに相談しながら、なんとか形にすることができました。

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2月に実施した山谷ツアーの様子。手描きのマップは、グラフィックデザインの経験を生かした石山さんのお手製です

2月に実施した山谷ツアーの様子。手描きのマップは、グラフィックデザインの経験を生かした石山さんのお手製です

草野さん 私は自分がライターとして、将来的に紙のメディアで何かやってみたいという想いもあって、「メディアづくり」をテーマにしたラウンジを企画しました。人と人がつながるということや、参加すると何かが生まれる場の可能性を、とても面白いと感じています。

また一番最近は、台東デザイナーズビレッジの鈴木村長をお招きして、「スナック 村長&あすか」という企画を開催しました。スナックをやりたいという夢が、少しだけかなったという感じですね(笑)。

4月に開催した「スナック 村長&あすか」の様子。草野さんは、自分で料理したおつまみを持ち込んだり、トークのお題をメニューにして話題を振ったりするなど大活躍でした

4月に開催した「スナック 村長&あすか」の様子。草野さんは、自分で料理したおつまみを持ち込んだり、トークのお題をメニューにして話題を振ったりするなど大活躍でした

模索中だから応援できる

──応援団として企画・運営をしてみた手応えは。

草野さん みんな、何かを得ようと思って来ている。話を聞けただけでもよかったという声がありました。

石山さん うん、話すだけでもいい。みんなが話せる場があるのが良いと思います。

杉本さん 普段の生活のなかで、「自分はこれがやってみたい」と言える機会はなかなかない。例えば勤め先で、数年後には独立を考えている、なんてことは話しにくいですよね。

応援団の企画に参加する人は、お互い知らない同士だけど、やりたいことを秘めている。だからこそ語り合えることもある。何を話しても大丈夫、受け入れてくれそうという場ができているのでは。

──そういう場所にできるのには、何かカギがあるのでしょうか?

杉本さん たぶん中心となっている草野さん、石山さん自身も、模索し続けているのが良いのではないかと。

──と言いますと?

石山さん 私は、自分がワクワクできること、関わる人もワクワクすることを探していきたいと思っています。人生は一度きりだし、この会社でなければダメということは全然ない。

みんなで何かををやるというのが、自分も楽しいと思うことだと気付きました。応援団を通じて小さいことでも経験になればと思い、参加しています。

草野さん 私は、みんなが生き生きと働けるといいな、と思って。そう思うようになったのは、会社員時代のいろんな部署での経験からです。

忙しくて、愚痴をたまにはこぼすけれど、やるとなれば協力する雰囲気、チームができている職場はやり甲斐がありました。何より、みんな楽しそうで。一方で、自分自身がいっぱいいっぱいになり、体調を崩しながらも必死に働いていた経験もしました。

石山さん(左)と草野さん。それぞれの経験から、次のステップを目指して発展途上です

石山さん(左)と草野さん。それぞれの経験から、次のステップを目指して発展途上です

いろんな生き方があっていい

──やりたいことがなんとなくあって、でも具体的にどう動けばいいか分からない。そういう人たちが集まって、お互いに話していくなかでヒントを見つけていく。そういう一種の実験場になっているわけですね。

今村さん いきなり創業というとハードルが高いですから。でも、いろんな形があると思うんです。必ずしも、創業することや売り上げ増大だけがゴールではない。1円も稼がなくても成功、ということもあるかも知れない。

杉本さん 創業なのかフリーランスなのか、個人事業主としてお店を出したいのか、それは手法の違いでしかないと思うんです。自分が興味があること、好きなことがあって、こうなったらいいな、という想いがある。ただそのアウトプットがどういう形になるのかは人それぞれ。

イッサイガッサイ本体では、専門的な経験と知識を持ったメンバーが、創業したい人を強力にバックアップしています。一方こちらの応援団は、ちょっと好きなこと、気になることがある人同士が、背中を押し合い、小さな挑戦を繰り返せる場であってほしいですね。

──応援団の「団員」になるにはどうしたら良いのでしょうか?

杉本さん まずは気軽にイベントに参加していただければ。「こんなことをやってみたい」など、いつでも相談お待ちしています。それぞれができる範囲で、できることを持ち寄っています。

石山さん 実は今年に入って再就職しました。エリアマネジメントを手掛ける会社で、地域イベントの企画・運営などをしています。自由に使える時間は減りましたが、応援団の打ち合わせはメッセンジャーやFaceTimeなどオンラインツールでのやり取りが主なので、余計な時間を取られずに助かってます。

草野さん なかなか踏み込めない人にとっての、良い意味での緩さがあります。ここで自分の力を発揮することで、生き生きワクワクとできる状態に、自分もみなさんもなっていけるといいな、と思っています。

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東東京応援団
東東京でエッジが立った個性的な人が集まる場づくりや、ユニークなイベントを開催して、地域や人を盛り上げている人達の交流会です。同じテーマや夢や目標がある人たちをつなぎ、意見を交換したり、チャレンジを応援しあう場をつくっています。企画や運営に協力してもらえる応援団員を募集中です!

応募の際は、お名前、連絡先、志望動機を明記の上、「東東京応援団 参加希望」のメールタイトルで hello@eastside-goodside.tokyo にメールをお送りいただくか、イベントへ参加いただき、現地で応援団への参加希望をお伝えください。

この記事を書いた人/提供メディア

イッサイガッサイ 東東京モノづくりHUB

Eastside Goodside (イッサイガッサイ) 東東京モノづくりHUBとは「CREATION IN EAST-TOKYO」を合言葉に、モノづくりが盛んな東東京の「ヒト」と「モノ」と「バ」をつなげて創業者をサポートし、東東京をワクワクする地域に変える創業支援ネットワークです。 https://eastside-goodside.tokyo/

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