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2014.11.07 (Fri)

あをば荘「継承する建築と墨東アート」〈建築/コミュニティスペースVol.1後編〉

今回の特集「建築/コミュニティスペース」では、ある特定の個人がとても強く「やりたい」と願い、それを実現・運営しているスペースを4組ご紹介します。
「こういう風にあの人たちがやっているのなら、自分もスペースをつくれるかもしれない。」そんな一つの希望になる特集になれればと思います。

vol.1では、墨田区にあるギャラリー兼住居「あをば荘」にフォーカス。1Fがギャラリースペースではあるものの、単にギャラリーという言葉でくくるだけではとらえられない魅力が詰まった素敵な場所。そんなあをば荘の存在意義やビジョンにせまるインタビューです。

後編はあをば荘ならではの展示と、今後の展望について語っていただきました。

これも演劇?な企画展

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取材当日は「もっとmots(もっとモ)」という展示が行われていました。

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紙に言葉が書かれており、その横には領収証が。なにやら金額欄にも言葉が書いてあります。

「金銭を介さず、気に入った言葉を言葉で売り買いするんです」とは、企画した菰田剛士さん。資本金数万語を元手に、もっとmotsという会社を設立したと話してくれました。この時点でかなりナゾです……

「電車の中とかカフェの中でフッと飛び込んできた言葉は、なにか物語の予感がするというか、気になるものがたくさんあるなというところから着想しています。会期中も前を通る小学生の言葉を採集して味わっていたり。
この中には僕らが思いついて書いた言葉もあるんですけど、耳に入ってきたけどあれはいったいどういう意味だったんだろうという言葉をいただいていることが多いですね」

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「これは小田急線に乗っているときに聞こえてきたんですけど、どう考えても変で。下北は始発でもないし、終電の何が断然だったのかがわからない(笑)」(菰田さん)

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「これも電車を降りるときに聞こえてきたもので。いったいどんな話だったのか(笑)」(菰田さん)
「衝撃的な言葉ですよね」(安藤さん)

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「ふと耳に入ってきた言葉を装置にコミュニケーションが生まれたり、もしくここからは帰っていく道でやたらと他の人の会話が気になったりするとか。そういう効果があったなと思っていただけたらいいなと」(菰田さん)
「そうやってどんどんバイヤーが増えていくんです」(同じく企画者の小山瑛子さん)

安藤さんは、この企画展は演劇であるといいます。

「言葉を交換するという設定がお話みたいでしょう。演劇的ではあるものの、劇場を借りてお客さんを集めてという演劇とは違う。ジャンル不明な企画をあをば荘ならできるよというように拾っていけたらいいかなという考えもあります。
その意味で、今回の企画はあをば荘のカラーが色濃く出ていると思います」

あをば荘の未来は?

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ーー今後のあをば荘は、どんなビジョンを描いているのでしょうか?

「僕たちはここに住んでいます。実験として短期間ここで活動してというかたちではないので、不定期でもいいから、無理なく長く続けていこうと思っています。このエリアには同様に、他に仕事を持ちながら無理のない範囲で、一定のペースで作品を生み出している方がたくさんますから。

何年かはわかりませんが長く住んでみて、このあたりのことはあをば荘がいちばん詳しいよという存在になれたらいいですね。

あと、たまに小学生がふらっと入ってきて、絶対にわからないだろう現代美術を見ていたりするんです。そういう間違ってうっかり入っちゃうような出会いをどんどん起こしていこうと思っています」

ーーその子たちが大きくなって、自分たちも何かをつくったり、企画してみたいと思うかもしれませんね。

「ライスプラスという米屋さんをリノベーションしたアートスペースがありますが、そこに出入りしていた人たちがやはり物件をリノベーションしてお店をやっていたりする。次の年代・世代への継承が墨田区では実際に起こっているんです。そういう連鎖を、自分でもやっていいんだと思って欲しいですね」

11月特集【建築/コミュニティスペース】記事アーカイブ

Vol.0:11月特集をはじめる前に。自分のスペースを始める時代がきた!
Vol1前編: あをば荘「継承する建築と墨東アート」

詳細情報

名称あをば荘
住所〒131-0044 東京都墨田区文花1-12-12
URL

http://awobasoh.com

その他

この記事を書いた人/提供メディア

本多 祐介

ローカルシティー研究員。地方都市のこれからの姿に興味津々。東東京も地方都市のひとつととらえると、今まで見えなかったものが浮かび上がってくると思います。古と新しさが同居するこのエリアに深く関わって魅力を伝えていきたいです。モノ好き、山好き、ビール好き。

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