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2014.03.06 (Thu)

嗅覚・視覚・味覚にうったえる秘伝糠みその漬物自作・販売のお店「藤野青果」

この店構え、嗅覚・視覚に迫力満点。今日ご紹介の「藤野青果」は現在日本では珍しくなったという漬物の自作・販売のお店です。その存在感は視覚より早く、嗅覚で察知できます。それは、おばあちゃんの台所で誰もがふれたことのある懐かしい匂いです。

100程の樽の中、秘伝の糠みそが生きている

地域密着で親しまれる路面電車、都営荒川線始発・終点の三ノ輪橋駅。そこから路線に平行にのびる賑やかな「ジョイフル三ノ輪商店街」は近隣の胃袋・生活を支えています。

「ジョイフル三ノ輪商店街」のアーケードにに入って、ほんの20メートル程歩いたら、お漬物の匂いが「藤野青果」がそこにあることを教えてくれます。右の造花は奥さんの手作り。
「ジョイフル三ノ輪商店街」のアーケードにに入って、ほんの数十メートル程歩いたら、お漬物の匂いが「藤野青果」がそこにあることを教えてくれます。
右奥の造花は店主 藤野健之(ふじのけんじ)さんの奥さんの手作り。

この「ジョイフル三ノ輪商店街」のアーケードにに入って、ほんの数十メートル程歩いたら、お漬物の匂いが「藤野青果」がそこにあることを教えてくれます。

この「藤野青果」は八百屋として先代が大正10年(1921年)に現在地そばに創業。その後、戦時中、当時も人気があった「ジョイフル三ノ輪商店街」に移りました。漬物は現在の店主 藤野健之(ふじのけんじ)さんが昭和40年(1965年)に始めた商品。藤野さんはそれまで千住車庫前の別の八百屋で漬物を作って販売していた経験を「藤野青果」に持ち込んだのです。今やこの漬物が店頭の80%を占め、これを求めて日本各地からお客さんが訪れるそうです。

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現在の店主 藤野健之(ふじのけんじ)さんが「藤野青果」で漬物を始めました。

店の裏にある倉庫には100程の秘伝の糠みその樽があり、漬物が発酵されています。夏は毎日それらの樽の中身をかき混ぜなくてはいけないそう。藤野さんの一押し、また一番人気は”田舎漬けたくあん”。日本で珍しい、甘くない糠漬けだそうです。店頭でも最前線に置かれ、試食できるようになっています。

藤野さんの一押し、また一番人気の”田舎漬けたくあん”
藤野さんの一押し、また一番人気の”田舎漬けたくあん”

品物もポップも目に鮮やか

その漬物の種類は15-20種類ほど。多種大根・にんじん・きゅうり・なす・かぶ・丸ごとキャベツ・丸ごと白菜などなど。見た目に迫力があり、とにかくどれにしようか迷ってしまいます。それに加え、奥さんが自作・販売している造花、またその奥さんの達筆な筆書きのポップ・ポップ・ポップ。なんとも色彩賑やかな店頭なのです。

藤野さんの奥さんの達筆な筆書きのポップの数々
藤野さんの奥さんの達筆な筆書きのポップの数々

あ!それから、”やき芋”。これ、店のちょっと隠れた所にありますが、本当にビックリするおいしさなのです。”紅はるか”という種類で、蜜が外に出ているくらい、ものすごく甘いのです。藤野さんの焼き方でしょうか。ここの焼き芋と出会ってからというもの、突然”「藤野青果」やき芋”が食べたくなって買いに走ること度々。

やき芋”紅はるか”は驚くほど甘くておいしい!
やき芋”紅はるか”は驚くほど甘くておいしい!

みなさんもご存知の通り、漬物はとても健康に良い、日本が誇る発酵食品(藤野さんの奥さんのポップに書かれているように)。ヨーグルトのビフィズス菌は腸までは届きにくいそうですが、糠漬のビフィズス菌は腸までちゃんと届くのです。

下町の惣菜で有名な熱気ある「ジョイフル三ノ輪商店街」で食べ歩きがてら「藤野青果」のお漬物を持ち帰り、炊きたてご飯との極上至福な食卓。そそられませんか?

この記事を書いた人/提供メディア

Kumiko

独自性研究員。 独自のアイデアで、”考える”機会を与えてくれるものに惹かれます。 また、時間の動きに興味があり、今流行っているものよりも、その先: 時間を先に引っぱっている事や人、または、それ以前: 時間が刻まれた物をいつも探しています。東東京にはこれらの要素がいっぱいで飽きることがありません。

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