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2013.09.19 (Thu)

“浅草”からMade in Japanの靴を“世界”へ発信!安全でECOな靴づくりを目指す戦後唯一の総合靴メーカー「Verb Creation」

これまでに浅草は日本で1位・2位を争う靴産業が盛んな土地ということをLwP Magazineで書いてきました。今回はそんな靴産業の中でも、戦後、”ゼロ”から”企画から製造までを自社で行う靴製造メーカー”を立ち上げた”唯一の会社”をご紹介しましょう。

その“たった一社”が「株式会社 Verb Creation」(ヴァーブクリエイション)。そしてECO & Made in Japanの靴を世界に発信する為に同社を立ち上げたのが代表取締役 中川宏明さんです。

Verb Creationは現在、浅草を拠点にデザイナー、熟練・若い職人さん全15人が履く人・作り手に安全でECOなメンズ・レディースシューズを自社ブランドとOEM生産の両方で企画・製造しています。

写真:履く人・作り手に安全、修理可能なECOな靴を目指すVerb Creationの靴

写真:履く人・作り手に安全、修理可能なECOな靴を目指すVerb Creationの靴

ところで”安全でECOな靴”って何でしょう?

安全でECOな靴って新しい響きで、どういうものか気になりますよね。Verb Creationでの安全でECOな靴とは、履く人・作り手に安全、そして修理可能な靴です。

具体的には、
1.安全性の高い天然素材の水溶性の糊をなるべく使用する。
これは履く人・作り手に安全な糊です。糊によっては人体に悪影響を与えるものがあり、私が過去に見たことのある糊付け作業をしている職人さんはガスマスクをしているところがありました。そういった糊をできるだけ利用しないということです。現在水溶性の糊100%使用達成に向け進行中です。

2.糊は使わず、高度な縫う技術(グッドイヤー製法)で作る。
この製法だともちろん安全だし、何度も修理が可能なので靴そのものがECO貢献アイテムになります。

写真:職人の皆さんは全員「Verb Creation」の刺繍の入った制服とおそろいの靴を着用で作業。こちらの職人さんは靴に染色中

写真:職人の皆さんは全員「Verb Creation」の刺繍の入った制服とおそろいの靴を着用で作業。
こちらの職人さんは靴に染色中。

3つの自社ブランド・整形靴・OEM生産

同社ではマーケットの違う下記3つのブランドがあり、それぞれファッションシーズン(春・夏 / 秋・冬)に合わせて年2回コレクションが作られます。

1つは厳選された材料で最大限のクオリティーを目指すブランド「QUALIS(クオリス)」。

写真:自社ブランド「QUALIS(クオリス)」の一足

写真:自社ブランド「QUALIS(クオリス)」の一足

2つ目のブランドは「U.(ユードット)」。遊びがコンセプトで鮮やかな23色・豊富なサイズでお手ごろな価格のものです。

写真:自社ブランド「U.(ユードット)」は遊びがコンセプト。 筒状の箱に靴(ブーツも!)が入るようになっている。箱の取っ手の色は靴の色と一致する。国内外で販売。

写真:自社ブランド「U.(ユードット)」は遊びがコンセプト。
筒状の箱に靴(ブーツも!)が入るようになっている。箱の取っ手の色は靴の色と一致する。国内外で販売。

3つ目はユニセックス デザインの「SESSUE(セッシュー)」。

全ブランドが全国大手百貨店・セレクトショップで、かつ「U.(ユードット)」(上記写真)はイタリア・アメリカ・ロシアでも販売されています。世界への発信です。

写真:「SESSUE(セッシュー)」の靴

写真:「SESSUE(セッシュー)」の靴

また同社では医療用整形靴も製造しており、千駄木にある自社のお店「Verb Fit」(ヴァーブフィット)でオーダーを受けております。http://www.verbfit.com

OEM製作に関しては、個人のデザイナーの小さな発注から大手の靴まで対応が可能です。

写真:OEMの靴のアッパーを木型にはめている職人さん

写真:OEMの靴のアッパーを木型にはめている職人さん

靴製造メーカーをゼロから立ち上げた中川社長の覚悟

中川さんは自分一人で10年前に吾妻橋で創業。相当の覚悟が必要だったそうですが、ECOな材料を使いMade in Japanの靴を世界に発信することで、新しい靴製造業と関連業者の経済的繁栄を目的にしてきました。

2011年に浅草の元靴問屋の倉庫をオフィス・ショールーム・工場に改装して、企画から製造までを自社内で行う拠点を構えました。

同社のある“通り”は2-30年前までは一流革屋銀座と言われた所で、”時代は変わりましたが、それを知っていたので今の店舗にがんばって会社を出しました。今でも靴屋の年配の方には、よく出したねって言われます”とおっしゃる中川さんの言葉がその覚悟を物語ります。

写真:代表取締役 中川宏明さん Verb Creationショールームにて

写真:代表取締役 中川宏明さん Verb Creationショールームにて

中川さんは社員全員が安心して楽しく長く働ける雇用体制を重視し、会社としてのインフラ設立を達成した今、中川さん含め、全社員が平等に働ける職場作りをモットーに、5年後のゴールを“言葉と数字(金額)”で社員に伝えられる会社にしたいとおっしゃっていました。

将来は中川さんが目指して、確立したものを次の世代にバトンを渡せる立場にいたいとのことです。お話を聞いていて、とても力強くも新鮮な風が吹きぬけていく感覚がありました。

最後となりますが、中川さんは経済産業省の中小企業庁政策委員でもいらっしゃいます。日本と浅草の経済的繁栄という観点からも活動されていて、国からの中小企業への助成金の知識をもっていらっしゃるので、次のステージを目指す靴デザイナーさんやものづくり関係会社の皆さん、一度お話してみてはいかがでしょう。きっと様々なヒントが見つかるのではないでしょうか?

詳細情報

■株式会社 Verb Creation
本社住所:〒111-0032 東京都台東区浅草6-23-1
OFFICE&WORKSHOP 2nd Floor
Verb Next FACTORY 1st Floor
Tel: 03-3872-5715
営業日時:月-金 9:00-18:00
http://www.verb-creation.com/ (Verb Creation HP)
http://www.verbfit.com (整形靴Verb Fit HP)

この記事を書いた人/提供メディア

Kumiko

独自性研究員。
独自のアイデアで、”考える”機会を与えてくれるものに惹かれます。
また、時間の動きに興味があり、今流行っているものよりも、その先: 時間を先に引っぱっている事や人、または、それ以前: 時間が刻まれた物をいつも探しています。東東京にはこれらの要素がいっぱいで飽きることがありません。

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