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2015.02.11 (Wed)

大衆演劇はめくるめく妖艶な別世界「木馬館大衆劇場」<寒いから屋内エンターテイメント Vol.2>

「大衆演劇」って聞いたことあるけど、一体どんなものか想像がつかない人が多いのでは?

浅草の五重塔のすぐそばにある「木馬館大衆劇場」、ずーっと気になっていたんです。以前ここを通った際、きらびやかな時代劇の衣装をまとった、きれいな顔立ちの男役者さんたちが劇場の前にズラッと並んで、大勢の女性客の熱い視線を浴びながら握手していたのです。劇場の壁はそれはビビッドな色の花輪で埋め尽くされています。これは覗いてみないと!

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【写真:浅草の五重塔のすぐそばの「木馬館大衆劇場」外観からすでにエンターテイメントは始まっています】

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【写真:劇場の外壁は色鮮やかな花輪で埋め尽くされ、人気の程が伺えます】

満席の観客は女子高校生から年配の着物姿の女性まで!

というわけで行って参りました。そして度胆を抜かれました。舞台観劇そのものからの高揚感と観客の熱狂ぶりが半端ないのです。

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【写真:劇団「暁」による「大衆演劇と舞踊絵巻」の舞台。めくるめく妖艶な役者さんの踊りに、観衆から掛け声が飛びます。この役者さんの胸にはおひねりが!】

「木馬館大衆劇場」の支配人・篠原由高さんに連れられて劇場の中に一歩入った途端、その熱気と歓声に圧倒されます。150人くらい入るであろう劇場は満席!客層は、なんと女子高校生(制服姿の人も!)くらいから年配の着物姿の女性とすごーく幅が広い。中には親子3代と思われる3人連れも。ほとんが女性客で、男性はほんの2人くらい。どうも奥さんのお伴の様子。

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妖艶な舞台と1万円札の扇はセット

さて舞台の方はというと、劇団「暁」による「大衆演劇と舞踊絵巻」。美しい着物姿の役者さんが次から次へと出てきては、悲しめの恋歌、すごくノリの良いポップ系演歌、また「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」まで、人情たっぷりのナンバーに乗せてめくるめく妖艶な踊り、なまめかしい表情を振りまきます。”しなを作る”とはまさにこのこと。

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【写真:男性役と女形2人のキスシーンにはやんやの大歓声】

歌舞伎だけかと思っていた役者さんへの掛け声が客席から威勢よく飛び交います。実はほとんどが男役者さんの女形。男性役と女形2人のキスシーンもあって大サービス。もちろんここで大歓声が沸き起こりました。私は「こんな世界があったんだ!」と息をのむばかり。

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【写真:お目当ての役者さんの着物の胸元に、1万円札の扇を付ける観客。これが役者さんが変る度に何人も。】

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【写真:観客からもらった1万円札の扇とプレゼントを持って踊る役者さん】

毎回演目の終わりには、何人かの観客がこぞって舞台の端に寄っていき、1万円札何枚かを扇のように広げ、お目当ての役者さんの着物の胸元に自らの手で付けます。中には大きめの紙袋を舞台に置いていく人も。これを受けた役者さんがお札の扇をつけたまま、またプレゼントの袋を持って踊ります。

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【写真:舞台のクライマックスには劇団員全員が軽快に踊ります】

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【写真:舞台を降りて観客席で踊る役者さんに、観客は大興奮!】

出演する役者さんは家族が軸になっている劇団のようで、こちらも年齢層が幅広い。小学生低学年の小さな役者さんから、中高生、そして大ベテランまでがさまざまな演目をこなし、最後には劇団員全員がテンポの良い曲に乗って舞台を駆け回り、華やかなこと!観客の熱狂ぶりもここでクライマックスで、ネオンライトを振っています。舞台最後は満員御礼のあいさつ。なんとダブルの大入りになったそう。

舞台後、役者さんとの触れ合いも大盛況

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【写真:すべての演目が終ると、役者さんたち全員が劇場の外で観客が出てくるのを待ち受けています。握手と写真撮影に長蛇の列。】

エンターテイメントはここで終わりではありません。劇場から出てくる観客を待ち受けているのは、先ほどまで舞台で踊っていた役者さんたち。ずらーっと並んで熱狂的な女性たちと握手を交わし、写真を撮られまくっています。劇場の周りはすごい人だかり。どのくらいの熱気かというと、例えば、興奮から足をバタバタ踏んでいる制服を着た女子高校生がいました。

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【写真:客層は、制服姿の女子高校生から年配の着物姿の女性とすごーく幅が広い。みんな興奮して役者さんと話しながら写真撮影】

「木馬館大衆劇場」では、月ごとに劇団が変わります。だいたいの劇団が日本全国を廻っていて、ファンの中には劇団を追っている人もいるそう。かたやいろんな劇団の舞台が観たくて「木馬館大衆劇場」に足繁く通う人も。毎日昼夜2回の公演があり、大人 1600円 小人 900円というお手頃な均一料金で観劇できます。(詳しくはこちら

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江戸時代から続くという庶民的な大衆演劇をエンターテイメントの街、浅草で。 年齢を問わず、高揚感を求めている方に強くお勧めいたします!

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詳細情報

名称浅草 木馬館大衆劇場
住所東京都台東区浅草2-7-5
URL

http://www15.atpages.jp/shinoharaengeki/mokubakan.htm

その他※全日前売指定席あります
※平日は電話予約受け付けます

この記事を書いた人/提供メディア

Kumiko

独自性研究員。 独自のアイデアで、”考える”機会を与えてくれるものに惹かれます。 また、時間の動きに興味があり、今流行っているものよりも、その先: 時間を先に引っぱっている事や人、または、それ以前: 時間が刻まれた物をいつも探しています。東東京にはこれらの要素がいっぱいで飽きることがありません。

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