ホーム > インタビュー > 『浅草経済新聞』副編集長 中川陽子さん浅草を中心とした地域を日々、取材中@蔵前<東東京に住むこと Vol.4 後編>

2014.08.29 (Fri)

『浅草経済新聞』副編集長 中川陽子さん浅草を中心とした地域を日々、取材中@蔵前<東東京に住むこと Vol.4 後編>

人と人のつながりが濃く、様々なテーマ型コミュニティがある東東京。8月の特集「東東京に住むこと」では、そういったコミュニティに様々な形で関わる4組にお話を伺います。インタビューを通じて、東東京で暮らすイメージ、この地域のコミュニティとの関わり、日々生まれている活動の様子をお伝えできればと思います。

Vol.4でインタビューしたのは中川陽子さん。本業はウェブや印刷物のデザイナーですが、今年1月に創刊した『浅草経済新聞』の副編集長でもあります。現在は港区在住ですが、浅草を中心とした地域を取材するうちに、町や人の魅力にとりつかれ、近々引越しも考えているとか。東京の西側から来た中川さんが持った東東京の印象や、これからの期待感などをお伝えできればうれしいです。

『浅草経済新聞』のオフィスは蔵前にあります。1階はカフェ「蔵前4273」。このあたりは昔から小さな工場やメーカー、職人の集まる地域で、鳥越神社の氏子でもあります。「蔵前4273」でも、町会の人たちがお茶やお酒を飲んだり食事を楽しんでいます。そんな人の集うカフェの2階で日々、中川さんは記事を書いています。後半は、取材で出会った人々や、これからの目標などをお聞きしています。

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台東区はお客さんを覚えようとしてくれる

ーー近々ヒガシ東京に引っ越して来られるということですが、現在のお住まいは?

今は港区の芝です。自転車通勤で、朝はスカイツリーに向かって、夜は東京タワーに向かって走ってます。自転車に「はとバス号」って名づけました(笑)。

ーーやっぱり台東区は港区と違いますか?

違いますねー。蔵前に来た当初、スーパーマーケットのおじさんも気さくに話しかけてきてくれてうれしかったです。レジ打ち終わった後に、「あっポイントカードは!?もしかして新しいお客さん?」とか。港区だとクールというか、あまり干渉しないですね。台東区はお客さんを覚えようとしてくれます。コンビニの外国人の店員さんでも人懐っこい。こっちに引っ越したら、1人で飲んでいても楽しいだろうな。

ーー『浅草経済新聞』の範囲内でも地区ごとに性格が違うと思いますが、いかがでしょうか。

そうですね。浅草橋は慎重なお店が多くて、飛び込み取材はNGだったりします。浅草橋のお店は地元以外の人が経営している場合が多いからかな。

ーー浅草橋はJRが通っているせいでしょうか。このあたりの蔵前地区はどうですか?

もともと小さい会社や工場が多いですが、最近は若いクリエイターが始めたギャラリーやカフェ、雑貨店などが増えています。台東区デザイナーズビレッジの卒業生やアーティストも多いです。

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ーー浅草中心部はいかがですか?

まだ老舗は取材できていなくて、来年あたり行こうかなと考えているんですけど。『みんなの経済新聞』で決まりがあって、創業50年、一周年とか、閉店しますとか、区切りがないと難しいのです。

ーー取材に行って知名度が上がってきた感覚はありますか?

観光部分だけではない浅草を発信したい

はい、最近は取材依頼すると「浅草経済新聞さん、いつも読んでます!」と歓迎されることも増えてきて、嬉しいと同時に頑張らなくちゃと思います。逆に、ネットリテラシーが低い方々には全然知られていないので、驚くこともありますが。

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ーーこれからの目標を。

以前は私自身、浅草の観光部分しか知らなかったのですが、実際はおもしろいところがいっぱいあって、それを『浅草経済新聞』を通して「雷門だけじゃないよ」って発信していきたいです。観光客は雷門、仲見世、浅草寺のモデルコースを歩いて、テレビに出てたあの店であれを食べればもう満足、みたいなケースが多いと思うのです。

ーーこれからどんどん浅草の細部にまで入り込んでいただいて、深く取材してください!

そのためにも引っ越さないと!

ーー良い物件がみつかることをお祈りします!

8月特集【東東京に住むこと】記事アーカイブ

はじめに:8月特集「東東京に住むこと」をはじめるにあたって
Vol.1前編:靴・かばんデザイナー曽田耕さん 旧鉄工所を自らの手で改装したアトリエにて精力的に活動中!
Vol.1後編:靴・かばんデザイナー曽田耕さん 旧鉄工所を自らの手で改装したアトリエにて精力的に活動中!
Vol.2前編:ウィンドウデザイナー&コーヒードリッパ― 山内敦史さん 東向島の各種イベントでおいしいコーヒーをふるまい中@墨田区東向島
Vol.2後編:ウィンドウデザイナー&コーヒードリッパ― 山内敦史さん 東向島の各種イベントでおいしいコーヒーをふるまい中@墨田区東向島
Vol.3前編:浅草の革を世界に!奥浅草で皮革卸業を営む 富田常一さん 浅草の革・靴業界を盛り上げるために奔走中!@台東区今戸
Vol.3後編:浅草の革を世界に!奥浅草で皮革卸業を営む 富田常一さん 浅草の革・靴業界を盛り上げるために奔走中!@台東区今戸
Vol.4前編:『浅草経済新聞』副編集長 中川陽子さん 浅草を中心とした地域を日々、取材中@蔵前

この記事を書いた人/提供メディア

Rie Tomita

Rie Tomita 東東京・プロジェクト 和文化研究員。10数年間、夫の仕事で東京以外の土地を転々としたのち生まれ育った浅草に戻ってきたので、東東京の魅力、残念な部分を冷静に見られるようになった。和装をはじめ、和文化関係のイベントを自身で主催、発信している。和装履物店 あさくさ辻屋本店の代表。

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